代謝調節作用に関する健康機能性解明と有効利用技術の開発

代謝調節作用に関する健康機能性解明と有効利用技術の開発

課題番号2013023097
研究機関名農業・食品産業技術総合研究機構
研究期間2011-2015
年度2013
研究問題(1)農産物・食品の機能性解明及び機能性に関する信頼性の高い情報の整備・活用のための研究開発
大課題代謝調節作用に関する健康機能性解明と有効利用技術の開発
中課題代謝調節作用に関する健康機能性解明と有効利用技術の開発
大項目新需要創出のための研究開発
中項目(1)農産物・食品の機能性解明及び機能性に関する信頼性の高い情報の整備・活用のための研究開発
摘要代謝調節機能性の評価技術の開発に関しては、a) リーフレタスの抗酸化活性にはチコリ酸が最も寄与しており、活性が高い赤色系品種では、それに加えてケルセチン-3-マロニルグルコシドとクロロゲン酸の寄与も大きいことを明らかにした。b) シソに含まれるロスマリン酸の脂肪酸代謝促進活性について、ロスマリン酸が筋培養細胞のタンパク質リン酸化酵素であるAMPKを活性化し脂肪酸代謝を促進することを明らかにした。c) クワ葉食品の血糖上昇抑制成分である1-デオキシノジリマイシンの吸収・動態を解明するため、安定同位体標識した精 製1-デオキシノジリマイシンを作成した。d) 黒大豆「クロダマル」の種皮から抽出したアントシアニン画分に、過酸化水素のHepG2細胞に対する酸化障害を抑制する作用があることを明らかにした。e) 赤・紫バレイショのアントシアニンの主成分であるペラニン、ペタニン等 を精製し、これらは高いDPPHラジカル消去能、ORAC値及びα-グルコシダーゼ阻害活性を示すことを明らかにした。f) 高イソフラボンダイズを摂取したラットは、一般ダイズ食群と比べ、血清総イソフラボン濃度が増加し、肝臓の脂肪酸酸化系酵素の活性が上昇することを明らかにした。g) ミカンの栄養疫学調査において、β-クリプトキサンチンによる骨粗しょう症の発症リスク低下にはビタミンCの関与が大き いことを明らかにした。また、β-クリプトキサンチンは肝臓だけでなく、腎臓や脾臓、膵臓、脳など様々な組織に取り込まれ、その生体 利用性は多くの組織でβ-カロテンよりも高いことをラットを用いた調査で明らかにした。h) 脂肪肝炎を評価するDNAチップを開発し、こ れを用いて肝臓の遺伝子発現を測定することにより、β-クリプトキサンチンが食餌モデルによるマウスの非アルコール性脂肪肝炎の炎症 を抑制することを明らかにした。i) リンゴプロシアニジン類の長期経口投与は、肝臓における糖新生抑制及びインスリン抵抗性改善によ り、肥満糖尿病モデルマウスのブドウ糖負荷試験における血糖値上昇を改善する可能性を明らかにした。j) カンキツ成分のヘスペレチン 及びイソサクラネチンが、肝細胞において脂肪酸β酸化に関与するCPT1A及びPGC-1αの遺伝子発現を促進することを明らにした。
関与成分の科学的実証と農作物の生産方法及び食品開発に関しては、a) 平成24年度に九州内の異なる地域で栽培された黒大豆「クロダマ ル」を収集し、標準化された方法を用いてアントシアニン含量を明らかにした。b) カンショ茎葉に含まれるポリフェノール量は、葉柄や 茎に比べて葉身部で高いこと、栽培時の気温と負の相関関係が認められること、夏季に比べ春・秋季で高くなることを明らかにした。また、カンショ茎葉の一次加工品である乾燥粉末及びペーストのカフェオイルキナ酸類8種の含有量を明らかにした。c) ホウレンソウは冬の寒さを利用した寒締め栽培により、処理前と比較してルテイン等カロテノイド量が増加することを明らかにした。d) トマトオスモチン様タ ンパク質(NP24)のトリプシン消化により生じるペプチド群から質量分析計LC/MS/MS分析に適したペプチドを選択後、同ペプチドを安定同位体標識したものを合成し、LC/MS/MSによるNP24定量法を開発した。e) ダイゼイン添加梅果肉食物繊維食を摂取したマウスはダイゼイン 添加セルロース食を摂取した群に比べて、ダイゼインの代謝産物であるエコールの尿中濃度が上昇することを明らかにした。f) カテキン とケルセチンそれぞれ0.03%ずつ含有する餌を投与したラットのコレステロール値は、ケルセチンのみ0.03%含有する餌を投与したラットのコレステロール値と差が認められず、その複合効果を確認できなかった。g) バレイショでん粉を0.1%以上の塩化マグネシウム溶液に浸漬処理することにより、処理前に比べてマグネシウム含量が4倍以上になり、ミネラルが強化され、粘度特性が改変されたバレイショでん 粉が製造できた。
このほか、a) 黒大豆「クロダマル」の煎り豆製造工程では、最終製品の総アントシアニン量は減少するものの、抗酸化活性(ORAC値)が 増大することを明らかにした。
研究分担小堀真珠子
奥野成倫
協力分担関係帯広畜産大学
久留米大学
新潟大学
水産総合研究所
女子栄養大学
タキイ種苗(株)
鹿児島県農産物加工研究指導センター
中村学園大学
三菱レイヨン(株)
北海道立十勝圏地域食品加工技術センター
予算区分技会交付金研究 委託プロ[新需要創出プロ] 委託・その他プロ 食料生産地域再生のための先端技術展開事業 農水省・その他 文科省[科研費] その他
業績(1)Inhibitory effect of catechin-related compounds on renin activity
(2)Characterization and Activity of Anthocyanins in Zijuan Tea (Camellia sinensis var. kitamura)
(3)Effect of potato ethanol residue on rat plasma cholesterol levels
(4)ウンシュウミカン加工副産物の抽出物から溶媒への溶解性に差を利用してβ-クリプトキサンチンを精製する方法
(5)High serum carotenoids associated with lower risk for bone loss and osteoporosis in post-menopausal Japanese female subjects: Prospective cohort study.
(6)水分ストレスがサツマイモ茎葉のポリフェノール含量に与える影響
(7)The protective effects of β-cryptoxanthin inflammatory bone resorption in a mouse experimental model of periodontitis.
(8)大豆「クロダマル」の煎り豆製造工程におけるアントシアニン,プロアントシアニジン,γ-アミノ酪酸および抗酸化能の推移
(9)桃色系および橙色系トマトカロテノイド抽出物の拘束ストレス負荷マウスに対する作用
(10)Flavone C-Glycosides from Lychnis senno and their Antioxidative Activity
(11)Intake of mulberry 1-deoxynojirimycin prevents diet-induced obesity through increases in adiponectin in mice
(12)Possible role of S-_x0002_equol on bone loss via amelioration of inflammatory indices in ovariectomized mice
(13)Xylitol affects the intestinal microbiota and metabolism of daidzein in adult male mice
(14)ソバスプラウトの高脂肪食摂食マウスに対する作用
(15)Comparison of β-cryptoxanthin with β-carotene regarding the bioavailability and tissue distribution in its intact form in rats.
(16)Physicochemical and biopharmaceutical characterization of amorphous solid dispersion of nobiletin, a citrus polymethoxylated flavone, with improved hepatoprotective effects.
(17)Tea polyphenols as novel and potent inhibitory substances against renin activity
(18)リーフレタスのDPPHラジカル消去成分
(19)Absorption, storage and distribution of β-cryptoxanthin in rat after chronic administration of Japanese mandarin orange.
(20)Simultaneous effects of green tea extracts and fish oil on mercury accumulation and antioxidant defenses in methylmercury-exposed adult mice.
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030203616
収録データベース研究課題データベース

研究課題アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat