F 気候変動に対応した水資源保全と山地災害防止技術の開発

F 気候変動に対応した水資源保全と山地災害防止技術の開発

課題番号2012020489
研究機関名森林総合研究所
研究期間2011-2015
年度2012
研究問題(3) 地球温暖化の防止、水源の涵(かん)養、国土の保全、生物多様性の保全等の森林の機能発揮に向けた研究
大課題(3) 地球温暖化の防止、水源の涵(かん)養、国土の保全、生物多様性の保全等の森林の機能発揮に向けた研究
中課題F 気候変動に対応した水資源保全と山地災害防止技術の開発
大項目第1 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき措置
中項目1 研究開発の推進
摘要<研究内容>
森林施業が水資源に与える影響の評価技術を開発するため、間伐が水流出に及ぼす影響を明らかにする。積雪を含めた水資源賦存量の評価のため、広域の降雪量データセットを構築する。森林域における放射性物質の循環・動態を明らかにするとともに、放射性物質の除染対策と林内作業の安全性確保に関する技術を開発する。樹木水平根の斜面補強機能を定量的に評価するため、樹木の根を含む土試料のせん断強度特性を明らかにする。崩壊、地すべりの発生予測精度向上のため、大井川流域の崩壊発生斜面について時系列地理データの解析から崩壊地の変動傾向を評価する手法を開発する。津波で被災した海岸林のその後の衰弱および枯死の原因を明らかにするとともに、対策技術を開発する。
<成果の概要と活用>
当年度の目標である間伐が森林流域からの水流出に及ぼす影響を解明し、間伐は水源涵養機能を向上させることを定量的に示した。特にこれまで実測例の少なかった積雪地域や流域スケールで間伐影響を解明したこと、積雪を含めた水資源賦存量の評価や降雪量の広域データセットの構築により温暖化に伴う積雪や融雪の将来予測を示したことなどの重要な成果がえられ、年度計画は達成できた。これに加えて、新たな林内作業路開設に伴う土砂流出の抑制の技術や林道設計ソフトウェアを開発し、一連の対策技術をまとめた手引書を作成して、講習会を開催し技術の普及にも取り組むことにより、林業の活性化のための路網開設に伴う問題を早期に解消した。一方、豪雨など極端な気象現象で多発する斜面崩壊に関しては、航空写真等を用いて深層崩壊の前兆となる現象を把握するなど、適用範囲の広い技術を提示できた。海岸林の復興や九州新燃岳噴火等の各地の災害にも対応し、火山荒廃地の緑化技術や海岸林樹種の特性解明等、現場のニーズに沿った実用的な成果が得られた。森林の放射能汚染に関わる研究では、福島県の森林における放射性セシウムの蓄積分布状況の変化を把握するとともに、森林除染に伴う被曝影響を評価し、初期の目標を達成した。それに加えて、森林渓流水を通じた放射性セシウムの流出を毎日観測し、森林からの放射性セシウム流出リスクは非常に小さいこと等を解明、また山地渓流の淡水魚の放射能汚染にも取り組んだ。それらの結果を速やかに公表し、森林からの放射性物質流出に対する国民の不安の解消に努めたことは特筆すべき成果と考える。手引書やプレスリリースで速やかに現場や国民に研究成果を還元し、放射能汚染や災害関連の緊急調査に総力で取り組みその初期影響を解明した。
研究分担高橋正通
予算区分新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業 委託プロ[気候変動対策プロ] 委託プロ[除染プロ] 委託・その他プロ 技会・その他 林野庁交付金 林野庁・その他 文科省[科研費] 文科省・JST競争的資金 文科省・その他 その他
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030214996
収録データベース研究課題データベース

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