代謝調節作用に関する健康機能性解明と有効利用技術の開発

代謝調節作用に関する健康機能性解明と有効利用技術の開発

課題番号2014025604
研究機関名農業・食品産業技術総合研究機構
研究期間2011-2015
年度2014
研究問題(1)農産物・食品の機能性解明及び機能性に関する信頼性の高い情報の整備・活用のための研究開発
大課題代謝調節作用に関する健康機能性解明と有効利用技術の開発
中課題代謝調節作用に関する健康機能性解明と有効利用技術の開発
大項目新需要創出のための研究開発
中項目(1)農産物・食品の機能性解明及び機能性に関する信頼性の高い情報の整備・活用のための研究開発
摘要 代謝調節機能性の評価技術の開発に関しては、
a) 農産物成分の代謝調節機能性の作用機序に関しては、血圧降下ペプチド等を含むコムギふすま自己消化物は、非アルコール性脂肪性肝炎モデルマウスにおいて、炎症に関わる転写因子NF-κBの活性化を抑制し、脂肪性肝炎に関する所見を改善することを明らかにした。
b) シソ等に含まれるロスマリン酸は、筋培養細胞において脂質代謝の促進に関わるヒストン脱アセチル化酵素SIRT1及び転写コアクチベーターPGC1αの増加とPGC1αの脱アセチル化を促進し、SIRT1及びPGC1αの発現を抑制するヒストン脱メチル化酵素LSD1を強力に阻害することを明らかにした。
c) バレイショのアントシアニンが、HepG2ヒト肝細胞内の中性脂肪濃度を減少させることを明らかにした。
d) ダイズイソフラボンは卵巣摘出マウスにおいて、ドライマウスの発症に関わる顎下腺のSmgc遺伝子の発現を卵巣非摘出マウスの状態に近づけることを明らかにした。
e) ミカンの栄養疫学調査において、血中β-クリプトキサンチン、α-カロテン、及びβ-カロテン値と脂質代謝異常の発症リスクとに有意な負の関連を見出した。
f) リンゴの栄養疫学調査から、リンゴの高頻度摂取者では低い者と比較して、中性脂肪、総コレステロール値が有意に低値であることを明らかにした。
g) β-クリプトキサンチン高含有飲料を用いた介入研究を行い、介入群がプラセボ群に比べて4か月後の空腹時血糖を改善することを明らかにした。
 関与成分の科学的実証と農作物の生産方法及び食品開発に関しては、
a) 関与成分の動態と機能性成分の含量を高める農作物の生産方法については、ホウレンソウは冬にハウスを解放し寒さに当てる寒締め栽培により、フラボノイド量及び抗酸化能の指標であるH-ORAC値が増加することを明らかにした。
b) カリフラワーのスプラウトは他のスプラウトと比較してビタミンC含量が多く、蛍光灯を用いて連続でより明るい光を当てて栽培することでスプラウトの1本当たりのビタミンC含量はさらに多くなることを明らかにした。
c) サツマイモ茎葉をアクアガス加熱処理することにより、葉柄と茎のカフェオイルキナ酸類を、茹で加熱処理に比べて高い割合で保持できることを明らかにした。
d) 紫バレイショを糖化酵素で処理してもアントシアニンは保持されることを明らかにした。
e) 有色素米水稲を出穂後11~20日間の積算気温が低い環境下で栽培することにより、紫黒米のアントシアニン、赤米のプロアントシアニジンが増加することを明らかにした。
f) キクイモは秋掘りに比べ春掘りではイヌリン含量が大きく減少し、総ポリフェノール含量がやや増加すること、及びキクイモのDPPHラジカル消去能がポリフェノール含量と高い相関を示すことを明らかにした。
g) 黒大豆の総アントシアニン含量は「クロダマル」が他品種より高く、同品種内で熊本県産と大分県産ではそれぞれ1.31倍及び1.13倍の差異が認められること、及び総プロアントシアニジン含量に関しては「九州169号」が他品種より高いことを明らかにした。
h) LC/MS/MSと安定同位体標識内部標準ペプチドを用いたオウトウのオスモチン様タンパク質の定量法を開発した。「桃太郎」などのオスモチン様タンパク質含量が高いことが分かった。
i) 高リン含量のバレイショデンプンにカルシウムイオンを多く含む水溶液を加えることによって、粘度安定性が改善されたバレイショデンプンを効率的に製造できること、及びカルシウム強化バレイショデンプンを用いたパンや冷麵は、外観や食感において優れることを明らかにした。
j) 焙煎した高β-コングリシニンダイズを摂取したラットの血清中性脂肪濃度は、低β-コングリシニンダイズを摂取した時と比べて低下することを明らかにした。
k) 植物リグナンとイソフラボンを摂取させたマウスにイソフラボン代謝菌を投与することにより、非投与群に比べて、糞便への胆汁酸排泄量が高まる傾向にあることを明らかにした。
l) カテキン0.1%とケルセチン0.1%の高脂肪食への添加効果を検討した結果、カテキン及びケルセチンの併用により、ラットの動脈硬化指数(LDL/HDL)は有意に低下することを明らかにした。
研究分担小堀真珠子
奥野成倫
協力分担関係高知大学
久留米大学
宮城県農業・園芸総合研究所
山形県農業総合研究センター
東北大学
旭松食品
ミナミ産業
小倉屋柳本
浜松医科大学
金沢大学
予算区分技会交付金研究 農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業 委託プロ・バリューチェーン[業務・加工用] 食料生産地域再生のための先端技術展開事業 農林水産業の革新的技術緊急展開事業 技会・その他 文科省[科研費] その他
業績(1)The Staling and Texture of Bread Made Using the Yudane Dough Method
(2)β-Cryptoxanthin alleviates diet-induced nonalcoholic steatohepatitis by suppressing inflammatory gene expression change in mice.
(3)冷涼気候で栽培した有色素米のフェノール性抗酸化化合物含量及び抗酸化能
(4)Intestinal bacterium TM-30: an S-equol-producing bacterium isolated from human feces is involved in estrogen metabolism in vitro
(5)Characterization of Physicochemical and Functional Properties of Starch from Five Yam (Dioscorea Alata) Cultivars in Indonesia
(6)Structural, thermal, and rheological properties of Amaranthus hypochondriacus and Amaranthus caudatus starches
(7)1-deoxynojirimycin attenuates high glucose-accelerated senescence in human umbilical vein endothelial cells
(8)Nutrients, Clock Genes, and Chrononutrition
(9)Prevention and reversal of lipotoxicity-induced nonalcoholic steatohepatitis by an antioxidant carotenoid, β-cryptoxanthin.
(10)Reduction of gelatinization temperatures of starch blend suspensionswith supercritical CO2 treatmentI
(11)Absolute quantification of protein NP24 in tomato fruit by liquid chromatography/tandem mass spectrometry using stable isotope-labelled tryptic peptide standard
(12)アブラナ科スプラウトのアスコルビン酸含量
(13)ばれいしょ塊茎生育時における気温の年次変動がでん粉特性に与える影響
(14)Harmine lengthens circadian period of the mammalian molecular clock in the suprachiasmatic nucleus
(15)Effect of low temperature on flavonoids, oxygen radical absorbance capacity values, and major components of winter sweet spinach (Spinacia oleracea, L.).
(16)ホウレンソウの品種・栽培条件の違いがルテイン含有量に及ぼす影響
(17)Preparation of Calcium- and Magnesium-Fortified Potato Starches with Altered Pasting Properties
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030217155
収録データベース研究課題データベース

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