重イオンビーム照射による塩害耐性イネの開発

重イオンビーム照射による塩害耐性イネの開発

県名宮城県
研究機関名宮城県古川農業試験場
課題種別試験研究課題
研究期間完H26~27
年度2015
概要<目的>、 東日本大震災によって被災した農地は,縦浸透法等の除塩対策により復旧が進んでいるが,地盤沈下の影響もあり,今後も地域によっては塩害の発生が懸念される。本課題では,塩害耐性に優れる水稲品種を育成し,被災水田における農業の復興を支援する。 、<成果>、a. 塩害耐性の評価(普通水田,塩害水田:大崎市鹿島台)、 供試系統4系統については,塩水処理により,出穂期が同時あるいは1日遅れ,稈長の伸長抑制,全重,玄米重,千粒重の低下が見られた。「まなむすめ」由来の変異系統「東1583」は,対照区,塩水処理区ともに原品種に比べて,稈長がやや長く,玄米重,千粒重を上回り,止葉の枯れあがり程度も原品種より小さかったが,稈長の抑制程度は同程度で,玄米重や全重の減収程度は原品種より大きかった。玄米のNa濃度対比は原品種より高かった。したがって,本系統については,止葉の枯れ上がり程度が少ない以外は,塩害耐性の評価が判然としなかった。「ひとめぼれ」由来の変異系統では,「東1575」は対照区の稈長は原品種よりやや短く,玄米重が低かったが,塩水処理区での稈長の抑制程度や減収程度が小さく,葉身の枯れ程度が少なかった。ワラのNa濃度対比は原品種より高くなった。「東1580」は,原品種に比べて稈長がやや長かったが,稈長の抑制程度は同等で,玄米重,全重の減収程度は原品種より小さかった。葉身の枯れ程度が少なく,玄米のNa濃度比は原品種より高かった。「東1581」は,玄米重,全重の減収程度が原品種よりわずかに上回ったが,稈長の抑制程度や止葉の枯れ上がり程度は,原品種とほぼ同等の評価となった。したがって,塩害耐性は,「ひとめぼれ」=「東1581」<「東1580」<「東1575」と評価したが,対照区での収量性などを考慮すると「東1580」が有望と考えられた。、b. 実用性評価:普通水田(古川農試)、 「まなむすめ」由来の変異系統「東1583」では,標肥区,多肥区ともに穂数が多く,千粒重がやや重く,玄米重が高い傾向が見られた。耐冷性,葉いもち抵抗性,食味は原品種と同等であった。「ひとめぼれ」由来の3系統については,全ての形質において,各系統毎の特徴的な特性は見られず,ほぼ原品種と同等の評価となった。、c. 実用性評価:被災水田(石巻市北上)、 初期生育がやや不良で,土壌ECが0.20mS/cmとやや高かったため,稈長の伸長抑制,穂数の減少,玄米重の低下などの塩害が起きていると推察された。「まなむすめ」由来の変異系統「東1583」,「ひとめぼれ」由来の変異系統「東1580」が「原品種」よりも千粒重が重く,玄米重が原品種を上回った。、
研究分担作物育種部
予算区分受託
業績(1)重イオンビーム照射による塩害耐性イネの開発
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030228047
収録データベース研究課題データベース

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