(1)海洋・生態系モニタリングとそれらの高度化及び水産生物の収集保存管理のための研究開発

(1)海洋・生態系モニタリングとそれらの高度化及び水産生物の収集保存管理のための研究開発

課題番号2016029377
研究機関名水産総合研究センター
研究期間2016-2020
年度2016
研究問題海洋・生態系モニタリングと次世代水産業のための基盤研究
大課題海洋・生態系モニタリングと次世代水産業のための基盤研究
中課題(1)海洋・生態系モニタリングとそれらの高度化及び水産生物の収集保存管理のための研究開発
大項目第1 研究開発の成果の最大化その他の業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき措置
中項目2.研究開発業務
摘要・オホーツク海・太平洋及び東シナ海の既存観測定線のモニタリングを継続するとともに、第4期より日本海佐渡沖観測定線を新たに設定しモニタリングを開始した。また、暖水塊の挙動と水塊構造の関係や植物プランクトン輸送に着目したモニタリングを実施し、黒潮強流域における近年の昇温傾向の把握等の解析に取り組んだ。東京電力福島第一原子力発電所事故による影響を受けたヒラメ・マダラ等の水産重要魚種について、分布や回遊等の生体情報に基づく放射性物質の生態系内での挙動の解析を継続して行った。セシウムに比べてデータが少ないストロンチウムの簡易分析手法の検討を実施するとともに、その濃度評価を行った。河川・湖沼等の内水面で放射性物質のモニタリングを継続し、これまで明瞭でなかった時間経過に伴う魚類の放射性物質濃度の減少傾向を確認した。
・メタゲノム手法開発について、黒潮域の採水試料に関する予備解析を進め、生物群集の空間構造の特徴を抽出可能であることを確認した。計量魚群探知機に関する研究開発では、大陸棚斜面域まで探査できる探知距離を持った3つの周波数帯の送受信を単一の送受波器で可能とする低周波広帯域送受波器を設計するとともに、少ない素子数で従来のものと同じ指向特性を持った送受波器を設計した。水中グライダーについては、北海道襟裳沖で長期定点連続観測を実施し、水中グライダーが定点にて留まり、連続観測に対応できることを確認した。また、日本海佐渡沖で2か月間連続断面調査により日本海極前線近傍の海洋構造を把握することに成功した。浅海域生態系観測システムの開発等について、ドローンを用いたアマモ場や干潟地形の詳細把握、赤外線カメラ撮影装置を用いた水中固定点映像モニタリングを試行し、干潟ウナギの撮影に成功する等の成果を得た。
・既存の海況予測システムFRA-ROMSを日本海に適用するための改良版を作成し検証を開始するとともに、FRA-ROMS稼働に必要となる日本海側の公立試験研究機関のデータ収集システムの開発を行った。また、計算領域拡大や日本周辺沿岸域の高解像度モデルの開発を開始し、海洋の平均状態の再現性向上のための改良を進めた。漁海況情報解析システムの基盤整備を開始した。
・海洋及び内水面における環境調査データ取扱規程に基づいた調査データの収集・管理を開始し、管理に必要な機構調査船の電子野帳を基本とした管理書式フォーマットの検討を行った。
・第3期中期計画終了時において保存管理していた遺伝資源86点の全てについて保存管理を継承した。これらの株については、合計で88件の配付を行った。また、新たに藻類4点について保存配付株としての特性を評価して新規登録し、合計で90点の遺伝資源について保存配付体制を構築した。このほかに、保存配布株への登録候補としてベースコレクションを保存管理している。また、効率的な運用を目的として凍結生残能を示す微細藻類株のスクリーニングを行った。さらに、大型藻類等で特性調査を進め情報を収集した。ブリでは精子の大量凍結保存法を開発し、大型海産魚の系統保存技術として有効であることを確認した。
・放射性物質に関する研究は社会的関心の高い問題であるため、一般向けのパンフレットの作成、国際誌の特集号への投稿など、多くの著作物や福島県の漁業者向け説明会等を通じて成果を発信し、正確な情報の周知に努めた。また、メディア等からの多くの問い合わせに対しては適切に対処した。さらに、機構の調査研究データを基に水産庁がロシアと交渉し、水産物の輸出規制緩和に繋がる等の成果も得られている。保存している各種標本は、研究材料として用いられ、新種の記載を含む分類学的研究等の科学的成果の創出に貢献している。遺伝資源は配布を通じてクロマグロ養殖用餌料開発に関する事業や育種、魚病対策等の研究開発に役立ち、水産業の振興に貢献している。
協力分担関係三重大学
福島県
長崎大学
(公財)ふくしま海洋科学館
千葉県
沖縄県水産海洋技術センター
栃木県水産試験場
古野電気(株)
東京大学
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030235994
収録データベース研究課題データベース

研究課題アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat