農業排水路を魚類の移動/生息空間として再生させるための空間生態学的評価

農業排水路を魚類の移動/生息空間として再生させるための空間生態学的評価

県名岐阜県
研究機関名岐阜県水産研究所
課題種別試験研究課題
研究期間完H26~28
年度2016
概要目的 自然環境条件や人工構造物の設置状況から農業排水路に生息する魚類群集(種数・生息個体数)を予測する統計モデルを開発し、農業排水路の改修による費用対効果の推定を可能にする。
概要 種数-面積曲線(魚類群集の種数と受益面積との関係)、ならびにそれらに対する横断工作物や生息環境の影響を評価することにより、効果的な多自然工法が期待できる農業排水路の選定場所を定めるうえで重要となる3つの未知情報を明らかにする。
(1) 改良するべき横断工作物の優先度
(2)排水路改修による改善効果の推定
(3)効果の大きい地域、場所の推定
成果 
(1)魚類群集及び横断工作物の調査データから、横断工作物(落差工、樋門・ゲート、排水機場)が農業排水路における魚類群集の種数に与える影響を評価した。横断工作物による分断が引き起こす魚類群集の種数減少は、落差工>樋門・ゲート≧排水機場の順で大きい。落差工の分断解消を最も積極的に実施することが効果的である。 
(2)農業排水路に流れ込む水田の面積の合計(受益面積)を生息面積の指標として捉え、受益面積と魚類群集の種数との関係を示す種数-面積曲線を作成した。分断化による影響を比較評価するため、落差工のない地区(68水系)、落差工のある地区(75水系)それぞれで種数-面積曲線を作成した。河川と農業排水路が分断された場合における魚類群集の種数減少は、大きな生息面積を有する農業排水路ほど顕在化しやすいことが判明。別の言い方をすれば、分断化解消による種数増加の効果は、大きな生息面積を有する農業排水路ほど期待できる結果となった。 
(3)種数-面積曲線のモデル化(数式化)により、落差工解消の候補地区(水系)をランク付けした。分断化を解消しても魚類群集の種数増加は見込まれない地区、例えば、ランク付けした75地区のうち、ワースト10までの地区では、-2.1種~1.6種程度の種数増加に留まった。一方、魚類群集の種数増加が見込まれる地区、例えば、トップ10の地区では、6.6種~10.4種の種数増加が見られた。解消効果のある地区(水系)は県内の各圏域に散在していた。
研究分担生態環境部
予算区分県単
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030240252
収録データベース研究課題データベース

研究課題アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat