生食用ブドウ新品種の育成 1 着色系オリジナル品種の育成

生食用ブドウ新品種の育成 1 着色系オリジナル品種の育成

県名山梨県
研究機関名山梨県果樹試験場
課題種別試験研究課題
研究期間新H29~
年度2017
概要(1)交雑及び選抜
 7組合せの交雑を実施し651粒の種子を獲得した。実生の選抜では、結実した113個体について果実調査を行い、32個体を継続、75個体を淘汰した
 「9-3×41-19」は極大粒(28g)で良着色の紫黒色系統であることから母本として活用していく。また、「7-21×1-27」は母本として交雑に用いてきたが、食味や房形が良好であることや、マスカット香が強く皮ごと食べられる大粒の赤色系統であること、また果頂部付近を中心に着色するなど着色の進み方が独特である等の理由から、一次選抜系統として「生食ブドウ山梨9号」の系統名を付与した。
(2)一次選抜系統の品種特性の把握
1)一次選抜系統「生食ブドウ山梨4号」
 8/8に果実調査を行った。101-14台(複製樹)では果粒重11.2gと、5BB台(複製樹)の果粒重10.4gを上回った。早場産地のシャインマスカットとの棲み分けなどについて課題が残ったため、今後は母本として活用する。
2)一次選抜系統「生食ブドウ山梨6号」
 8/18に果実調査を行い、果粒重が13.8gで食味も良好であった。果皮が深色する傾向があるため、引き続き検討を行う。
3)一次選抜系統「生食ブドウ山梨7号」
 8/29に果実調査を行い、果房重682.0g、果粒重は20g程度とボリューム感のある果房となった。また果房上部の小果梗が伸長する傾向にあるため、抑制方法について検討した結果、フラスター液剤2回処理区の小果梗伸長が最も抑制された。しかしフラスター液剤1回処理区と慣行区ついての処理効果は判然としなかった。
4)一次選抜系統「生食ブドウ山梨8号」
 8/29に果実調査を行い、果房重780.8g、果粒重は23.2gとなり、ボリューム感のある果房となった。
 生食ブドウ山梨6号、生食ブドウ山梨7号、生食ブドウ山梨8号については、2次選抜系統にすることとし、次年度以降は複製樹の果実品質も含めた中で検討を進める。
(3)果試育成系統の特性把握
1)「甲斐ベリー3」
 台木の種類に関係なく果粒重は21g程度で、食味および着色も良好であった。熟期については、複製樹③では、8/12(糖度17゚Brix)、8/10(甘味比25)であり、過去6年間の平均では、8/12(糖度17゚Brix)、8/11(甘味比25)となった。また房形改善を図るため、フラスター液剤等の検討を行った。結果として、処理区の方が改善される傾向にあるものの、無処理区と比較して明確な差は見られなかった。さらに開花期の摘心強度による果粒肥大促進効果について検討を行った。結果は、房先3枚で摘心した区が最も果粒肥大が良く、続いて房先5枚区、慣行区の順となった。
2)短梢栽培での適応性の確認
 「ジュエルマスカット」、「甲斐のくろまる」、「甲斐ベリー3」の3品種について、第1芽および第2芽の着生花穂数や果実品質を調査した。その結果いずれの品種においても花穂を1以上持ち、果粒重や糖度等についても問題ないことを確認した。これらのことから、「ジュエルマスカット」は短梢栽培での適応性はあると考えられるが、「甲斐のくろまる」と「甲斐ベリー3」については、上部支梗が伸長して房形が乱れる傾向があるため、今後も継続して検討を行う。
3)「甲斐のくろまる」の花カス除去剤の検討
 「甲斐のくろまる」について、開花期の花カス除去剤の効果について検討した。落花期に花カスの状況を比較した結果、何れの区についても大きな差は見られず、処理効果は認められなかった。
研究分担生食ブドウ育種科
予算区分県単
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030248032
収録データベース研究課題データベース

研究課題アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat