(6)水産物の安全・安心と輸出促進を含めた新たな利用のための研究開発

(6)水産物の安全・安心と輸出促進を含めた新たな利用のための研究開発

課題番号2018030531
研究機関名水産総合研究センター
研究期間2016-2020
年度2018
研究問題水産業の健全な発展と安全な水産物の安定供給のための研究開発
大課題水産業の健全な発展と安全な水産物の安定供給のための研究開発
中課題(6)水産物の安全・安心と輸出促進を含めた新たな利用のための研究開発
大項目第1 研究開発の成果の最大化その他の業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき措置
中項目2.研究開発業務
摘要・下痢性貝毒については、原因となる渦鞭毛藻を培養し、ホタテガイへの給餌を行った。その結果、高毒化個体を得ることができ、また、毒化特性には個体差があることを明らかにした。
・新たな発色方式であるOLFIA法を導入したキットを開発・製造して従来型と比較したところ、マトリクスにより発色阻害が認められたアサリ試料でも問題なく分析が可能であることを確認した。この結果により、麻痺性貝毒簡易分析キットを開発し、試験販売を開始した。
・発酵スターター株を産業レベルの大規模タンクに添加し、発酵試験を実施した。麹添加型魚醤油では発酵スターター無添加区でヒスタミン生成菌数の増加とヒスタミンの蓄積が認められたが、発酵スターター添加区ではヒスタミン生成菌数及びヒスタミン蓄積を抑制できることを確認した。
・蓄養中のアサリ殻の微量元素組成の変化が、原産国判別分析に及ぼす影響を調査した。その結果、外国産のアサリ殻は蓄養中に殻の元素組成が変化し、蓄養は原産国判別に影響することが示唆された。また、ヒジキ乾燥加工品の微量元素分析を行い、原産国ごとの特徴を調べた。
・セレノネインの生理活性を調べるため、培養細胞を用いて抗酸化能を評価した。その結果、セレノネインは培養細胞の抗酸化能を上昇させた。また、脂質代謝関連機能の検証のため高脂肪食マウスに海藻を与えた結果、血中総コレステロールが低下し、脂質代謝を改善する可能性が認められた。養殖アワビの可食部から熱水抽出エキスを調製し、味センサで分析したところ、「旨味」「塩味」「旨味コク」の3つの味質項目について推定値と呼ばれる味強度を求めることができた。また、ノリについて味センサ分析の方法を確立した。
・ブリ褐変防止技術については、ブリ血合筋の酸素ガス置換条件を検討し、酸素ガス浸透性と褐変抑制の観点から、1℃もしくは2℃での処理が最適な条件であることを見出した。
・銚子沖及び東京湾産アカエイのヒレ軟骨について、コンドロイチン硫酸の、肝臓について高度不飽和脂肪酸及びスクワレンの分析を実施し、肝臓にはスクワレンは含まれないこと、高度不飽和脂肪酸が通年高含有含まれること、及び軟骨中のコンドロイチン硫酸も通年高含量含まれることを明らかにした。また、アカエイについて、貯蔵温度と鮮度低下(K値)及び臭気生成(VBN)との関係を調べ、氷蔵(0℃)貯蔵することにより鮮度低下と臭気生成を抑制できることを明らかにした。
・アサクサノリ葉状体を採集し、遊離アミノ酸の分析を行った結果、海苔の主要呈味成分とされているアラニンとグルタミン酸については、地点による違いは最大でも約1.5倍にとどまることを明らかにした。
・水産食品の安全・安心に関連して、GI保護制度の認証を取得した養殖ギンザケとシラス、AEL認証を取得した養殖ブリを対象に消費者アンケートを実施した。Ordered Logit Model分析の結果、認証を取得した水産物に対し高い購入意欲を示す消費者の特徴として、魚介類購入時に新鮮さを重視する人、認証マークを安全性の認証として信頼できる人等が示された。
・開発した下痢性貝毒認証標準物質は、わが国の貝毒検査において国家標準物質として利用されて、機器分析法の導入と合わせて、安全・安心な二枚貝の供給に貢献するとともに、結果的に生産者の収益増加にも貢献している。
・また、開発した麻痺性貝毒簡易分析キットは、貝毒モニタリングの効率化・コストダウンを通して、二枚貝生産者の収益増加に大いに貢献した。
・セレノネインについては食品関係の会社と知財等で、平成28年度に開発したバレニンについては水産会社と商品化に向けて協議中である。
・水産物における安全・安心に係る認証の取得が消費者の購入意欲に影響を及ぼす要因の解明は、販売促進に寄与するとともに、生産者の収入向上につながる成果として評価できる。
・また、認証を取得した水産物に対して購入意欲の高い消費者の特徴を定量的に明らかにしたことは、公的機関等が行う認証制度の存在意義を支持する成果であり、行政施策に貢献した。
協力分担関係(国研)産業技術総合研究所
国立医薬品食品衛生研究所
東北大学
筑波大学
高知大学
(地独)青森県産業技術センター
青森県薬剤師会衛生検査センター
福島県
鹿児島県水産技術開発センター
株式会社ユーグレナ
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030252493
収録データベース研究課題データベース

研究課題アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat