ラオスにおけるコメのフードセキュリティの地域間格差とコメ不足地域の課題

レコードナンバー
946034
論文タイプ
学術雑誌論文
ALIS書誌ID
ZZ00013525
NACSIS書誌ID
AN10358482
本文言語
ja
著者名
羽佐田 勝美 ; 浅井 英利 ; 川村 健介 ; Phonhnachit P. ; 山田 隆一
誌名
開発学研究
別誌名
Journal of agricultural development studies ; 日本国際地域開発学会開発学研究
発行元
日本国際地域開発学会
巻号ページ
33巻・2号,p.31-38(2022-12)
ISSN
09189432
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抄録
フードセキュリティの確保は,貧困や飢餓に苛まれる開発途上国にとって重要な課題である。本研究では,コメを主食とするラオスにおいて,コメ需給バランスとコメの流通状況からコメ不足地域のコメのフードセキュリティの供給可能性と安定性を評価し,コメ不足解決に向けた対策を検討した。国全体のコメ需給バランスは,自給達成後20年間,供給が需要を常に上回っていた。しかし,北部地域では供給が需要を上回る年はなく,慢性的にコメ不足が生じていた。その要因は,北部地域は水稲適地が限られていること,政府の政策により灌漑の普及が進まなかったこと,土地森林分配事業により陸稲の拡大が制限されたこと,陸稲休閑地でのトウモロコシ栽培が拡大したこと,雨季水稲も陸稲も単収が向上しなかったことによるものと考えられた。また,北部地域のマーケットでは,中部地域および南部地域の余剰米がほとんど流通しておらず,販売価格差からベトナム産米が北部地域のコメ不足を補填していると示唆された。これらの結果から,供給可能性と安定性の側面において,北部地域のコメのフードセキュリティは確保されていないと考えられた。北部地域のコメのフードセキュリティ確保に向けた対策として,棚田の開発や,鉄道や高速道路の利用と域内の道路インフラ整備が考えられる。そのためには,棚田適地や水源の調査,農家世帯の棚田開発費の負担や国の道路インフラ整備費の負担が課題である。
引用文献数
29
登録日
2023年5月16日
収録データベース
JASI ; AGROLib